C h a p t e r 5   役割に迷うとき

コンサルタントの役割を、書き換える

利他への第一歩

クライアントの成果、 相手のために尽くすことを喜びとする—— そんなコンサルタントほど、ある壁にぶつかります。

「クライアントを最優先で考えたいのに気持ちがついてこない」

このジレンマに悩まされることはだれにでも起きることです。

なぜ、このような状況に陥ってしまうのか?

それは、利他に偏りすぎて「自分」を置き去りにしているからです。

そんな時は、一度、立ち止まってこう問いかけてみてください。

「最近、自分が心から満足できた時間はあったか?」 「誰かのためではなく、自分のために選んだことは?」

どんな小さなことでも構いません。

例えば。 好きな景色を見る、静かな朝のコーヒーを味わうなど、 何気ない習慣のなかに、自分を満たす時間があるはずです。

“自己充足”は、わがままでも、逃げでもありません。

むしろ、自分を大切に扱うことは、 他者と真に向き合うための準備であり、利他の第一歩です。

本当の意味で貢献できるのは、余白のある人です。

満たされた人から放たれる言葉や行動には穏やかな力があります。

行き詰まりを感じたら「自分のために」を思い出す。

それが、長く走り続けるために欠かせない順序です。