わかった瞬間、遠ざかる
「わかっているつもり」が、一番危ない
クライアントを、理解しているつもりだった。
以前の私が、一番陥りやすかった罠です。
面談を重ねる。
話を聞く。
数字を見る。
そうしているうちに、
「この人のことは、だいたいわかった」
という気持ちが芽生えます。
でも、それが危ない。
「ここまではわかっていますよね」と
勝手に解釈して話を進めると、
どこかで噛み合わなくなります。
クライアントの表情が、少し曇る。
言葉のトーンが、微妙に変わる。
「臨んだ感じではない」
その違和感の正体は、
私がその人を本当には
理解していなかったことでした。
理解するとは、
情報を集めることではありません。
その人の中に、入っていくことです。
社長が何を感じているか。
何に不安を抱えているか。
何を本当に望んでいるか。
まるで憑依するように、
その人の視点で世界を見る。
そこまでして初めて、
「理解した」と言えるのだと思います。
お金の悩み。
人の悩み。
一見、単純に見える問題ほど、
その人にしかわからない
複雑さを抱えています。
私にはわかる、と思った瞬間、
本当の理解から遠ざかる。
だから私は、
「わかったつもり」を捨てました。
いつも、まだわからない、
という姿勢で向き合う。
今の私にとって、それが
クライアントを本当に理解する、
唯一の方法です。